感覚入力後の上肢の変化
久しぶりの更新となってしまいました。
今回はブログを始めて、初めて!!
臨床での出来事についてまとめていこうと思います♪
私が現在働かせて頂いている場所は回復期リハビリテーション病院であり、7-8割の方が脳卒中などの中枢疾患を呈された方です。
そして今回は「視床出血」を呈された方に対して介入させて頂いたときの「上肢に関わる」お話…
症例様は上記診断を受け
麻痺はBrs-T上肢・手指ともにstageⅣ~V・下肢はstageⅢ
感覚は上下肢ともに重度鈍麻~脱失
を呈されており、失調症状は認められていない方でした。
基本動作では起居動作や端坐位は自立しており、
立ち上がりや立位動作は見守り~一部介助が必要な方でした。
みなさんが臨床上でよく出会うことの多い、麻痺は軽度であり、感覚障害が重度。
というような視床の病態であるのではないかと思います。
つまり…
麻痺は軽度である…
(上肢挙上を単独でオーダーすればできる。手指屈伸をオーダーすればできる)
なのに日常生活では上肢を使用できていない!使用できないと感じている!
(セラピスト目線であると、多少使用できそうだけど…と思う)
ざっくりいうとそのような状態の方でした。
おそらくこの症例様は、感覚障害による
「身体図式(ボディースキーマ)の障害」
「筋出力のフィードバックが得られない」
「物体、物品など把持した際の感覚のフィードバックが得られない」
ことなどにより…
「使えない上肢(手)」
と認識していると思われ、麻痺側上肢を日常生活場面ではほぼ使用できない状態である印象でした。
この方に対して私は、治療の一部で…
① ビー玉のつまみ・運搬・リリースの動きを確認
② 上肢に対しての感覚入力の治療
③ ①と同じ課題を通して変化を確認
をさせて頂きました。
すると②の前後で明らかに「手指のつまみ方」「課題の処理速度」「運搬動作時の上肢の操作性」などに変化を認めました。
なによりもこの際に症例様自身が変化に気づき…
「もの凄く変わったね」
と笑顔で言ってくださったのが、非常に嬉しく思いました♪
今回の介入で学ばせて頂くことができた事は…
”上肢への感覚入力”
で、「上肢になんらかのよい影響をもたらすことができる」と考察することができました(もちろん上肢においては即時的変化のみでなく、機能回復することにより、どのように行動変容が起き、どう生活で使用しているかが大切だと思います。が、今回は即時的な変化が得られたことを考察していきます)。
。
なので次回のブログで…
感覚入力でなぜ
「上肢になんらかのよい影響をもたらすこと」
ができたのかの考察をお話したいと思います。
感覚はどの経路で入力されていくのか?
どうのように脳(中枢神経系)へ影響をもたらすのか?
etc…
を次回まとめてみたいと思います♪