運動×リハビリテーションを考える 回復期リハビリテーション病院 作業療法士 ブログ

・作業療法士8年目・回復期リハビリテーション病院に従事するOT・”運動”や”リハビリテーション”について探求・”患者様”や”利用者様”に対してのリハビリテーションに関わるにあたり、少しでも還元できるようなことや引き出しとして使えることを提供できればと考えている・

脳卒中上肢治療に必要な知見

皆さんこんにちわ。

久しぶりのブログ更新となり、申し訳ありません。

 

今までと少しお伝えさせて頂く内容を変えて、今回は脳卒中上肢治療に必要な知見をお話ししたいと思います。

 

上肢治療を考えていくなかで、難易度調整は重要ですよということは皆さんご存知だと思います。

 

そして難易度調整の仕方(関節運動の数、使用する物品、使用する環境などなど)はいっぱいあり、非常に難しいと思います。

 

なので今回は難易度調整についてシンプルにお伝えしていきます。

 

簡単にいうと….(本当は難易度調整は難しいですが)

少し難しい課題、少し代償動作が生じる課題、7割程度成功できる課題をしていくことが脳の可塑性を惹起しやいようです。

 

お猿さんでの実験で….

一回のチャレンジで餌が取れる大きな穴から餌を取らせた猿の一次運動野の領域の前腕・手関節・手指の領域の活動を調べると、若干脳の領域が狭くなっていた。

 

しかし、小さな穴から餌を取らせ、最初は取るのに約18回チャレンジが必要で、次第に一回のチャレンジで餌が取れるようになる課題をした猿の一次運動野の前腕・手関節・手指の領域は約3%拡大した。

 

という実験があるようです。

 

なので難易度調整は少し難しい課題、少し代償動作が生じる課題、7割程度成功できる課題を目安に提供していくことが大切になります。

 

そしてこの実験で驚いたのが、簡単過ぎる課題を提供していると、上肢を動かしているにも関わらず、一次運動野の領域が狭くなってしまう。という所です。

 

では、本日はここまでにします。

最後までお読み頂きありがとうございました。