運動×リハビリテーションを考える 回復期リハビリテーション病院 作業療法士 ブログ

・作業療法士8年目・回復期リハビリテーション病院に従事するOT・”運動”や”リハビリテーション”について探求・”患者様”や”利用者様”に対してのリハビリテーションに関わるにあたり、少しでも還元できるようなことや引き出しとして使えることを提供できればと考えている・

運動が起こるメカニズム

こんにちは。

本日は私達の運動が起こる時に、脳で起きていることをお話していきます。

 

「感覚情報が入力されて随意運動が発生するまでの流れ」

 

①視覚・聴覚・温痛覚・触覚などの情報がまず、脳に入力されます。

 「視覚:後頭葉の一次視覚野」

 「聴覚:側頭葉の一次聴覚野」

 「温痛覚:頭頂葉の一次体性感覚野」

 「嗅覚:大脳辺縁系の一次嗅覚野」

 

②視覚情報(外界の情報)が視床外側膝状体を経由し、後頭葉の一次視覚野に入力します(視覚情報は中脳の上丘に入力する経路もあります)。

 

③一次視覚野に入力された情報は、二次視覚野・視覚連合野へ処理過程を移します。

 

④視覚連合野では視覚情報を処理し、下記の経路で物体の認識・認知等行います。

 背側経路:物体がどこで、どう動いいるかを処理。視覚野⇒頭頂連合野へ。

 腹側経路:物体が何・何色かを処理。視覚野⇒側頭連合野へ。

 

⑤①頭頂連合野と側頭連合野へ入力された情報(①での聴覚や体性感覚も含めて)は、様々な感覚情報や記憶・言語情報と照合・処理され、前頭前野へ出力されます。

 

前頭前野では「行動の計画(例えばどこを通って目的地までいくかなど)」が行われ、運動前野・補足運動野へ出力されます。

 

⑦運動前野・補足運動野では「運動の計画(例えばどのような速度で歩くかなど)」が行なわれ、一次運動野と脳幹(網様体)へ出力されます。

※今回は網様体への投射線維(皮質網様体脊髄路)の話はしませんが、重要なので今後いつかしたいと考えています。

 

⑧一次運動野から錐体路(外側皮質脊髄路・前皮質脊髄路など)・末梢神経を通って骨格筋を収縮させ、随意運動が起こる。

 

というようなことが脳の中で行われて、私たちの日常生活における運動が起こると一般的に言われています。

 

こう聞くと脳ってすごいなー♪って思いませんか?

 

たかだが「物をとる」とか「歩く」「ご飯食べる」ときに脳ではこんなようなことが行われているなんてなんか不思議ですよね。

 

けど、運動はこういうシステムだけで起きてるわけではないよ♪と言われている本や文献等々もありますので、いつかそういうお話もできたらと思います!